やるな、マツダ

先週、国土交通相が行った国産車のディーゼル排ガス試験で貨物(ハイエース)を含む6車種中、マツダの2車種を除く4車種で基準を大きく上回るNOxを排出してたというニュースがあって、クルマ好きの中では結構話題になっていました。

ディーゼル排ガス試験

クリーンディーゼルと謳っていた車種についてはかなりのイメージダウン。

対してマツダは「ガチですげぇ」と一気に株を上げる結果に。

この差はいったい何なんでしょうねぇ。

商売優先の規制逃れ思考とプライドを持った技術屋の差?

そこまでは言いすぎか。

でも最近のマツダはかなりホンキ出してるなーというのは少なからず感じていたし、目に見えない部分でもいいものを作ろうって姿勢はとっても良いと思います。

ウチはクルマ屋じゃないけど、こういう姿勢は見習いたいですね。

 

その一方で、マツダがミニバンから撤退なんてニュースも先週ありまして、いいものを作るばかりが商売繁盛に繋がるわけではないんだよなぁという難しさも感じます。

マツダの十八番、ロータリーエンジンもファンはとっても多いのに、社会的な面やビジネス的な面などで、続けたくても続けるのが難しいってジレンマもあるし、同じくマツダの看板車種の1つでもあるロードスターだってクルマ好きからの評価は高くてもバカスカ売れるってもんじゃないのは初代がデビューした頃と時代が違うんだろうなぁ~残念な気持ちにもなったりするしね。

 

でも今回の件でちょっとだけマツダを応援したい気持ちになりました。

 

・・・・マツダ買わないんだけどさ(笑)

 

LucidPipe Power System

水道管にタービンを仕込んで発電するシステムだそうです。

Lucid EnergyのHPで仕組みを解説したCGも見れます。

現時点ではまだ実験レベルだそうですが、どこの町にもある水道管で使えるようになれば小規模発電の地産地消が可能になるかも。

 

個人的には以前から小規模水力発電には注目していて、ここ新潟には信濃川・阿賀野川という大きな川があるのだから、そういう地理的メリットを活かしたエネルギー政策や地域活性ができないものかと思っていました。

しかし、水道管で発電できるなら水資源に乏しい地域でも安定的な発電が見込めそうだし、大きな敷地を要するメガソーラーや立地条件に制約の多い風力発電の導入が難しい場所でも設置が可能。災害時などにダメージを受けると復旧が大変な大規模発電施設よりも(もちろんそれも必要だけど)小規模発電設備を街中に分散させる方がリカバリーしやすいメリットもありそう。

エネルギーはまだまだ無限の可能性がありますね♪

 

こういったアイディアや創意工夫を積み重ねていけば、ハイリスクな原発なんかなくても、環境に配慮した未来志向のエネルギーは発展していけるような気がします。

 

時代はオールLEDへ、でも・・・・?

先日、エネルギー消費の少ないLED照明の普及を促進するために、従来から使われてきた白熱灯や蛍光灯の生産や輸入が実質的にできなくなる基準強化をする方針を決めたというニュースがありました。

市場に出始めた頃に比べたらだいぶ価格も安くなってきて、消費電力が少なく長寿命なLEDがもっと普及していけば国内全体でのエネルギー消費も減って原発を動かす理由もなくなるわけだし、普及が進めば進むほど商品価格も下がって様々な面で好循環が生まれるような気がします。

しかし一方でLED照明による健康被害など未知の部分が多いのも事実で、いい面ばかりを取り上げて推進していくのもどうなのかなぁという不安もあります。

ウチでも一部でLEDを導入してて、事務所のシーリングも今はLEDになってるんですけど、明るさの面では申し分ないし、これで消費電力も抑えられるならリビングや子供部屋も・・・と思ってたところでLEDの悪影響の話を耳にするようになったもんですから、それからは積極的なLED化は進めてません。

まぁその辺りは今後明らかになってくると思いますので様子を見ながらって感じでしょうか。

一気に全部ってのはコストもかかりますからね。

同じように古くなってきたもの、電球が切れたものから少しずつって考えてる方も多いかと思いますが、白熱灯・蛍光灯への基準強化が2020年をメドにってのも不安材料。

2020年って実質あと4年ですよ。それまでに全部はきっとほとんどの家庭でムリだと思うし、2020年以降は交換用の蛍光灯や電球が手に入らなくなるなんてことになるとオイルショックの時のトイレットペーパーみたいなことが起こるんじゃないでしょうか。収入が不安定だったり年金暮らしだったりすれば蛍光灯に比べてまだ高価なLEDに手が出ないってことも考えられるし、電球型ならまだ球の交換でイけるけど交換用LEDの無い円形蛍光灯が多い家庭では機器丸ごと交換で更にコストアップ。独居の高齢者なんて今さら機器ごと交換なんてアホらしいでしょう。

あとLEDといえば最近増えてるのが信号機。ウチの近くの事故が多い交差点で最近設置された信号機ももちろんLEDでした。24時間365日ずーっと点いてる信号機ならLED化による消費電力削減量もかなりのもんだと思いますが、LEDのメリットでもある発熱の低さがアダになって雪国では信号機表面に付着した雪が熱で溶けないっていう問題点もあったりして、融雪用のヒーターを追加したら前より消費電力上がっちゃったという話もあるそうです。

同じくクルマのヘッドライトでもLEDタイプが最近増えてますが、これも信号機と同じように熱で雪が溶けないっていう問題があって、雪の降らない地域なら問題ないんでしょうけど雪国ではヘタすりゃ事故に繋がる危険もあります。まさかクルマのヘッドライトバルブまで白熱灯が使えなくなるなんてことないよねぇ?EVならいざしらず、エンジン車なら消費電力あんまり関係ないし。

こうして考えてみるとLEDにはメリットと同時にデメリットもいろいろあるのに、なんだか「LED促進!」という目標だけ一人歩きしちゃって、それらの問題が蔑ろにされてるような。「石油を使わない夢のエネルギー」と声高に推進された原発とドコかカブるような気がするのは私だけでしょうか。

LEDを普及させると誰が喜んでドコが潤うのか、そういう面で見るのも必要かもしれません。

 

MIRAIの未来

MIRAI

なんでも今年は燃料電池自動車元年になるんだとか。

トヨタから昨年末にリリースされた燃料電池車「MIRAI」、そしてホンダも「FCV CONCEPT」をベースとした燃料電池車を年内にリリース予定。

ハイブリッドやEVに続き、新しい動力源のクルマが世の中を走り始めます。

さらにトヨタは燃料電池に関する世界でおよそ5680件もの特許を関連業界企業に無償提供すると発表。当然これは特許で儲けるよりも燃料電池車で主導権を握る方が利になるという戦略的判断ですが、トヨタの燃料電池車にかける本気を感じるニュースでしたね。

まだまだ車両価格も高く、水素ステーションの整備も追いついていない状態ではあるものの、プリウスのデビューから現在に至るまでの流れを再現するかのような未来が待っているように思います。

 

しかし、燃料電池車は水素で走るということよりも、その水素の製造から含めてゼロエミッションであることが何より重要。

EVに使う電気も、水素を製造する電気も、石油を燃やして発電していては「じゃあ最初からガソリンエンジンでいいじゃん」って話になってしまうので、太陽光や風力・地熱などを利用した再生可能エネルギーで水素を作る「R水素」でなければ真のゼロエミッションとは言えません。

元々環境に依存する不安定な太陽光や風力による発電を水素に変えることで再生可能エネルギーを安定的に「貯蔵」できるようにするのがR水素の目的。

幸いなことに日本は水資源に恵まれていますから、全国各地にボコボコ作りすぎたおかげで電力会社に買取制限受けちゃってるメガソーラーは売電よりも水素製造とセットにシフトしていけば、比較的早い時期にクルマの燃料と夜間の発電を水素で補う社会は実現できるかもしれません。

 

我が新潟県も信濃川と阿賀野川という一級河川があるんですから県をあげて水素製造に取り組んでもいいんじゃないかと思うんですけどね。

泉田知事、いかがでしょ?

 

トヨタMIRAIのすべて
トヨタMIRAIのすべて

 

電力会社と原子力ムラのご都合主義

まずはこちらのNHK NEWS WEBからのニュース。

 

再生可能エネルギー買い取り見直し 正式決定へ

経済産業省は16日に専門家の会議を開き、電力会社に対して再生可能エネルギーによる電力をすべて買い取ることを義務づけた制度の抜本的な見直しについて議論し、今週、電力会社が必要に応じていつでも太陽光発電などの買い取り量を減らせることなどを正式に決める方針です。
再生可能エネルギーによる電力は、現在電力会社が固定価格ですべての買い取りを義務づけられていますが、価格が高いことから申し込みが急増し、買い取りを一時的に制限する動きが相次いでいます。
このため経済産業省は、再生可能エネルギーのうち発電量が不安定な太陽光と風力発電を対象に、制度を抜本的に見直すことにしています。
これまでのところ、電力会社が太陽光などの発電量が需要を上回る恐れがある場合、新規の契約については、買い取らなくてもいい年間30日という上限を撤廃し、必要に応じていつでも買い取り量を減らせることが固まっています。
さらに見直しの対象に大規模な発電施設だけでなく、住宅の施設も含める方針です。
経済産業省は、こうした方針を16日の専門家の会議でさらに議論したうえで、今週正式に決めることにしています。
再生可能エネルギーの普及を目指した制度は、導入から僅か2年余りで大きな転換点を迎えることになり、急拡大してきた発電事業者の新規参入が今後減るのではないかという見方が出ています。

 

この前の新規契約中断といい、電力会社の都合ばかりの勝手な方針。

しかもメガソーラーなどの事業用だけでなく一般住宅も対象。

これは間違いなく再生可能エネルギー普及の逆風になるでしょう。

元々の再生可能エネルギー普及への計画作りもそうですが、いつも場当たり的な先を読まない計画ばかりで、ホンキで再生可能エネルギーにシフトしていこうという覚悟はまったく見えません。

で、結局は原発再稼動って方向に進めたいんでしょうね。

確実に原子力ムラからの力が加わってます。

再生可能エネルギーの普及と脱原発にホンキで取り組んでるドイツとは雲泥の差ですね。

 

実際のところ、私個人は太陽光や風力ばかり普及しても再生可能エネルギーの拡充には至らないという考えで、地産地消に向いている太陽光は個人住宅、設備にコストがかかる地熱発電やR水素は国や自治体・事業者というように、複数を組み合わせたベストミックスをトータルで考えるべきだと思っていますが、いずれにしてもそのためには「再生可能エネルギーでの自給自足」と「脱原発」への覚悟が必要。

しかし、この国の政府が原発再稼動や新設に向かっている以上、民間や個人がいくら頑張っても難しいのではないかと思います。

その意味でも、先日の衆院選で自公に過半数の議席を与えたことは再生可能エネルギー推進にとっては大きなマイナスになってしまいました。

 

また。福島第一原発事故のような大きな原発事故でも起きない限り、このままではダメだってことに気付かないんでしょうかね。
(気付くに充分すぎるほどのインパクトがあったのに・・・・)