また広瀬社長が来県

新潟日報

 

昨日、また東電の広瀬社長が泉田知事に会いに来たそうで。

しかし、柏崎刈羽原発の再稼動については「福島第一原発事故の検証が先」と繰り返し述べている泉田知事とは平行線のまま、会談はわずか15分ほどで終わったようです。

さらに知事からはこんなダメ出しも。

そりゃそうですよねぇ。

これまでに何度も何度も「事故の検証が先」だって言ってんのに、それには応じず再稼動をお願いするなんて、永遠に歩み寄れるわけがありません。

「遊びに行くなら宿題やってから」って言ってるのに宿題やらずに「遊び行く遊び行く」と駄々をこねて結局遊びに行く時間もなくなってしまうドコかの家の子どものよう。

四の五の言わずにまずは宿題やれっての!(笑)

で、新潟県民の中でもまだ誤解してらっしゃる方がいるみたいなんですけど、泉田知事は原発再稼動に反対とは言ってないんです。あ、賛成とも言ってませんけど。泉田知事は「県民の生命・財産を守る」という観点で言葉を発してるので、東電が知事の要請を素直に聞いて、知事や県民が納得できるような原因究明の調査結果を出して、しかるべき安全対策や避難計画ができれば東電のお願いも聞いてくれるはず。

事実上、それが不可能だってこともわかった上での言動ですけどね。

恐らく、泉田知事が知事でいる限り、広瀬社長が何度来県しても再稼動にGoは出ないでしょう。

それとも広瀬社長は回数重ねればいずれ知事が折れるとでも思ってるのでしょうか。

 

そもそもの話で、

福島第一原発は事故発生から4年弱の間、一向に収束の目処は立っておらず、起こした事故の収束すらできない企業に原発を運転する資格はありません。

そもそもの話で、

一旦事故が起こればその周辺だけに留まらない広域で避難を余儀なくされ、地元に戻ることすらできない発電所なんて必要ですか?

そもそもの話で、

本当に安全に稼動できるのであれば、わざわざ遠くに原発作らなくても柏崎刈羽原発で発電した電気を送ってる最大消費地である東京に作ればいいんです。

そもそもの話で、

現在、原発で発電されている電気は0ワットで、日本のどこでも電力不足は起こってません。

 

西日本のドコかの県では知事選候補者も県民の大半も原発再稼動に賛成だって話も聞きますが、新潟県には極めてマトモな泉田知事がいてくれてホントによかったと思います。

 

「国が責任を」という無責任

避難計画がいる発電なんてなぜ必要?

鹿児島県が同意=川内再稼働、年明け以降に―地元手続き完了(時事通信 11月7日(金)14時36分配信)

鹿児島県の伊藤祐一郎知事は7日午後、九州電力川内原発(同県薩摩川内市)について「原発再稼働を進める政府の方針を理解する」と述べ、再稼働に同意する考えを表明した。県議会も同日の本会議で早期の再稼働を求める陳情を採択。薩摩川内市議会と岩切秀雄市長は既に同意を表明しており、地元の同意手続きは完了した。川内原発は再稼働に向け、大きな節目を越えた。

 

先日、鹿児島県を訪問した宮沢経済産業相は「万が一、事故が起こった場合、国が責任を持って対処する」と述べました。

「国が責任を持って対処する」というのは具体的にどういう対処をするのでしょう?

私が思う責任ある対処というのは、速やかに事故を収束させ、一人の被曝もさせず、汚染された地域は事故前の状態に復元、それができない場合には被災者に充分な補償や支援、最低でもこれくらいかなと思うのですが、さてさて福島第一原発事故ではこのような責任ある対処はなされたのでしょうか。

間もなく事故から3年8ヶ月が経とうとしているのに、その気配すら私は感じないのですが。

 

薩摩川内市の岩切市長と市議会、そして鹿児島県の伊藤知事と県議会、この方々は本当に「事故が起きても国の責任」と思っているのでしょうか?自分に責任は及ばないと国が確約してくれたとでも思っているのでしょうか?薩摩川内市と鹿児島県以外では再稼動に反対している自治体もあるのにそれらの声は無視ですか?

この方たちは福島第一原発事故から何も学んでいない。

事故そのものの深刻さはもちろんのこと、その後の国の対応を見ていないわけじゃないでしょう。

事故対策も不充分で、避難計画に至っては白紙状態の自治体も多いというのに、再稼動ありきで物事を進めるのは無責任極まりなく、県政・市制の舵取りをする県議会・市議会に責任がないなんてことは許されることではありません。

伊藤知事や岩切市長は事故が起こった時に被曝覚悟で最前線で指揮を取る決心があるのですか?

 

福島第一原発事故で学んだこと、それは「この国は何の責任も取らないし、その能力もない」ということ。

責任を持って対処するのは食品の汚染基準を引き上げるとか、高線量地域に住民を帰還させるとか、できてもいないのにアンダーコントロールとか、その責任を放棄するような無責任と呼べる責任です。

そしてここで言う「国」とは安部総理のことでもSM大臣のことでもありません。SM大臣は遠からず辞任するかもしれないし、安部政権だってこの先10年20年と続くわけではありません。結局誰も個人として責任を負うものではなく、電力会社は国に頼るばかりで、最後は我々国民がその責任を負うのです。

そうなる可能性がある原発の再稼動を、立地自治体だけで決めていいものでしょうか。

 

この前、ハワイのキラウエア火山から流れ出た溶岩流が住宅地にまで達しているというニュースがありました。確かキラウエア火山ってここ何年もずっと噴火し続けていて、観光スポットにもなっている火山ですよね。それくらい危険性の低いキラウエア火山の溶岩が住宅街にまで来ちゃうのは現地の人たちにとって正に想定外で、火砕流のように急激に迫ってくるものではないので住民は避難して犠牲者が出たりはしてませんが、迫り来る溶岩には対処のしようがなく、ニュースで電柱に断熱材を巻いて土を持って倒れないようにするという原始的な対処を見て、ゆっくり流れる溶岩でもそんなことしかできないなら、火砕流を伴う大規模な噴火が起きたらもう成す術はないなとあらためて感じました。

川内原発周辺にも活火山が複数あって、その危険性が指摘されています。噴火の予兆があったら核燃料を運び出すとか言ってるようですが、御嶽山のようにまさかと思うタイミングでの噴火もあるわけだし、キラウエア火山のように溶岩がゆっくり流れ出る噴火であっても道路や送電線がダメージを受ければそれすらままならないわけで、その状況で国はどう責任ある対処ができると言うのでしょうか。

自然も核も人間に完全にコントロールすることは不可能、不可能なものに責任は持てない。

ならばおのずと答えは決まってくると思うのですが。

 

中越地震から10年

今日で新潟県中越地震から10年。

もちろんあの時の記憶は忘れてなんかいませんが、もう10年も経った?って気がします。でも、あの時まだ小さかった娘がもう来年は中学生ですから、やはり時は過ぎているんだなと、そんなところで感じたりもしますね。

 

阪神淡路大震災以降、防災への取り組みや住宅の耐震性などの意識が高まり、実際効果は上がってると思います。

しかし、10年前の中越地震、その後の中越沖地震、東日本大震災、そしてこの前の御嶽山の噴火や毎年のように起こる豪雨水害など、阪神淡路大震災以降も我々の想像を超える自然災害が度々起き、多くの犠牲が生じてきました。

いつ、どこで、何が起こるかわからない。

南海トラフ地震や関東地震、富士山の噴火など、いずれ起こるだろうと言われている災害もあるし、またそう遠くないうちに、いや、今このブログを書いている瞬間にも災害に直面することになるかもしれない。

そのためには日頃の備えが大事だというのはわかってるんですが、ホントに何が起こるかわからなすぎて何を準備していいものやらというのが正直なところ。一応、食料や水の備蓄、防災用品の準備なんかはやってはいますけど、実際それで充分かって聞かれたら間違いなく不充分だと思います。

想定しきれない!

それに中越地震から10年も経って、防災への意識が風化してる面もあったりしますしね。

なかなか難しいです。

 

きっとこの先、私が生きてる間にも何度かの震災は経験するかと思います。しかし、命さえ守れば壊れた家や道路は直せるし、時間はかかるけど復興は必ずできる。

そう考えると、100年経っても消えない放射性物質で大地を汚染する原発事故というのはどんな巨大な自然災害よりも厄介なもの。地震や大雨は人間の力で防ぐことはできないけれど、原発事故は原発さえなければ起きないものですからこれは正に人災。東日本大震災だって原発事故がなければ復興のスピードもかなり違っただろうにと思います。

昨日もこの先100年の巨大噴火の可能性がどうのってニュースがありました。もちろん可能性はゼロではありません。しかし、その可能性の数字がどうのと論ずるよりも、ゼロではない可能性の災害をどれだけ最小限にできるかと考えなければ意味はないんですから、なければ起こらない原発事故を防ぐためにも早期廃炉を進めていただきたいものです。

 

再生可能エネルギー買取契約受付中止

太陽光

先週、九州電力が太陽光発電などの再生可能エネルギー買取の契約受付を中止したってニュースがありました。

東北電力でも受付中止を検討してるそうで、原発が停止して再生可能エネルギーの普及が進んでるところへ暗雲が立ち込めた感じです。

受付を中止するのはメガソーラーなどで一般家庭用についてはその対象ではないらしいですが、これからメガソーラー建設しようと用地確保などの投資をしていた方にとっては「おいおい」でしょう。

まぁ元々お天気次第の不安定な太陽光や風力は電力会社もめんどくさいばっかりで自分たちにはあまりメリットないから消極的だって話は聞いてましたけど、でも再生可能エネルギーは国でも推進の方針をとっていたんですから、一企業の都合でやります・やめますってコロコロ変えられても困りますよねぇ。

個人的には太陽光に関してはその不安定さから大々的に設備を増強してもそれだけで賄うのは不可能なんですから、太陽光は一般家庭の屋根をメインに電力使用量を抑え、太陽光が発電できない、あるいは一般家庭で導入できない地熱発電やR水素など、そういうところに国や自治体、電力会社・発電事業者が投資して普及させてくれるとバランスとれていいんじゃないかなーと思ってます。

そもそも再生可能エネルギーの買取中止だって電力会社の送電網がキャパ超えるからってのが理由らしいので、いいかげんやめたらいいのにって原発を再稼動するためにせっせと設備投資するくらいなら、そのお金を送電網増強に投資すればいいのにね。

なんでそこまで原発に執着する?

ま、大人の黒い事情でしょうけど。

 

で、個人的に気になってるのは仙台ハイランドの太陽光事業。

ハイランドが閉鎖されてからその後太陽光が進んでるのかさっぱり伝わってはきませんけど、東北電力も買取を中止するとなればハイランドの太陽光も作ってもムダって話になったりしないんでしょーか。それとも既に契約は結んでるのかな?

太陽光計画がボツになってレース場は継続・・・・なんてことに期待するのはイヤらしい話ですかね?(笑)

 

まぁいずれにしろ先日の御嶽山噴火のように日本全国で何が起こるかわかんないんですから、一旦事故を起こすと取り返しのつかない原発からはさっさと卒業して、災害でダメージ受けても復旧できる発電システムとか海外に依存しないエネルギー確保とか、トータルで日本の未来を見据えたエネルギー計画を進めていただきたいですね。

 

御嶽山 噴火

御嶽山

まさかこんなことになろうとは。

突然の出来事にビックリです。

登ってた人はもっとビックリですよね。

ニュースで映像見ましたけどすごい火山灰。ケガ人も出てるようだし、噴火もまだ収まらなそうで心配です。

 

で、今回の噴火について気象庁は「火山の噴火を事前に予測する事は非常に困難」と言ってたそうなんですが、数日前から火山性微振動は感知していたようなので、要はそれを噴火の前兆と結びつけることができなかった、ということなんでしょう。

んーと、ドコかの原発で「噴火は予測できる」って再稼動しようとしてなかったっけ?

川内原発

川内原発

 

もちろん御嶽山が噴火したからって次は九州でもって話にはなりませんけど、地震にしろ津波にしろ火山噴火にしろ、いつ、どこで起きるかわかんないんでしょ?

だったらそんなリスキーな場所からはとっとと原発なくしちゃえばいいのに。