不毛な争い

歌手・大塚愛さんのツイートが波紋を呼んでるようで。

同じく不安を感じている私から見れば何もおかしなこと言ってないと思うのだけど、同じように共感する声がある一方で批判の声もあるんだとか。

まぁ芸能人なので影響力もあるし、その分、叩く人も多いのでしょう。3.11はタイミング的なこともあって、他でも同じようなのが見られましたね。

いや、実際にはこの4年間ずっとです。

 

思うに、この不安に感じる人とそうでない人の垣根っていくらやり合っても埋まらないんじゃないでしょうか。

当初は楽観してたのが色々知って警戒するようになった人も、逆に警戒していたけど今は気にしてないって人もいるかと思いますが、どちらかと言えばそういう人は少数で、大半はあの爆発の後に向いた方向のまま変わらず4年を過ごしてるような気がします。

三つ子の魂なんちゃらと言いますが、不安に思っていた人はこの先5年10年経っても被曝由来と思われる病気になる人は全然出なかったとか、不安に思ってない人はご自身や家族・友人などにそういう症状が出てきたとか、何かしら思考を変えるだけの強いインパクトでもない限り、4年もの間変わらなかった思考はこの先もそう簡単に変わらないでしょう。

いずれどちらかの判断は下る。だったらもうどちらが正しいとか不毛な争いはやめて、お互いに干渉しなきゃいい。

最近はそんな風に思います。

 

大塚愛さんも歌手・芸能人である前に子どもを持つお母さんです。元々有害として扱われていたものが環境中にバラ撒かれて、それに対して子どもへの影響を不安に感じるのは人として母として自然な感情で、叩くようなものではないと思います。

もし叩くのなら、事故の原因を作った東電や原発を推進してきた政府を叩けばいい。

被害者同士で争って、一番喜んでるのは加害者ですよ、きっと。

 

東日本大震災から4年

あれから今日で4年が経ちました。

今日の新潟市は時折小雪がパラパラと舞っています。

4年前のあの日も雪でした。

3月の雪ってあの日のイメージが頭の中に染み付いちゃってるんですよね。

きっと来年も再来年も同じように思うのでしょう。

 

4年が過ぎて(今日という日に限らずだけど)思うのは復興がなかなか進まないもどかしさ。

安部さんは昨日の会見で「来年3月で5年間にわたった集中復興期間は終了いたしますが、次の5年間の新たな復興支援の枠組みをこの夏までに策定いたします」と言ってました。

この4年でどれだけ復興が進んだのでしょう。もちろんあれだけの大震災ですから完全に復興するには長い年月が必要です。しかし、未だに仮設暮らしの方がいっぱいいて、将来へのビジョンを描けないまま過ごしている方がいっぱいいる現状は、次の5年を考える前にもっとやるべきことがあるんじゃないか、そのスピードは余りにも遅すぎじゃないか、と思わずにいられません。

せめて、この復興への道のりをマラソンに例えるなら、今は42.195kmのどのあたりにいるのか、ゴールまであと○kmなのかという目印だけでも示してもらえれば。

どこまで走ったのか、あとどれくらい走るのか、果たしてこの先にゴールはあるのか、先の見えないまま「頑張れ」と言われるのは被災者にとっては励ましより辛さの方が大きいんじゃないでしょうか。

 

そして原発事故。

この前も汚染水が湾外に流出していたのを1年近く隠していたというニュースがありました。4年経ってもまだそんな話が出てくる。建屋からも毎日放射性物質が放出され続け、海にも膨大な量の放射性物質が流れ出している。放出を封じ込めるのはもちろん、デブリの取り出しなんて夢のまた夢のように思えるほど、核に対して人間は無力。

安部さんは「東京電力福島第一原発の廃炉・汚染水対策についても、引き続き、国が前面に立ち取り組んでまいります」と言います。汚染水漏れの時も「アンダーコントロ-ル」とお決まりの文句を繰り返してました。しかし実際に汚染水は海をどんどん汚染し、国が前面にと言うくせに実際は東電任せ。

原発事故の収束なくしては福島の復興はありません。漏れ続けている以上、いくら除染しても状況は悪くなることはあっても良くはなりません。大元を止めないことには。

常磐道

この前開通した常磐道。路肩に設置されたモニタリングポストには毎時5マイクロシーベルトを超える数値が表示されています。昨年、交通規制が解除された国道6号線では人や自転車、バイクの通行は禁止、車も窓は全て閉めた上で空調は内気循環で、途中で停車して車外に降りることも禁止されています。

本来、帰還困難区域として立ち入りが制限され放射線業務従事者であっても許可なく入れないエリアです。そこを一般車両を通すというのは私からすると正気の沙汰ではないように思うのですが、安部さんは危険な地域に人を戻すことに関してはスピーディ。道路は通過するだけで住むわけじゃないんだから大丈夫でしょ、という意見もあるでしょうが、常磐道を工事していた方々は長らくそこの留まっていたんですよね?トラックや高速バスなど日常的に往復するドライバーもいるんですよね?原発が収束していないのにこうして道路を通すというのは長期的に考えてもっと慎重になるべきじゃないかと思います。

いずれにしても何よりも優先すべきは原発事故収束。もはや東電主導ではダメなのは明白なのだから、国が前面に立つのはもちろんとして、官民挙げて全ての英知を集め、海外の協力も得ながらスピード感を持って収束に当らなければなりません。

と、4年も経って今さらな話なのですが・・・・。

 

あとは、この4年間ずっと変わらない分断。

放射性物質による健康への影響があるのかないのか。

気にする人は何でも気になっちゃうし、気にしない人はさっぱり気にしない。その中間にいる人もいるかもしれないけど全体としては両極で分断されているように感じます。

そしてこの国の方針としては「影響ない」というのが基本スタンス。基準値以下の食品を食べても健康に影響ない、福島の子供たちから見つかった甲状腺がんも原発事故の影響とは考えにくい、毎時5マイクロシーベルト以上の道路を通行しても問題ない。両極で分断と言っても多くの方は国を信じて、懸念を持つ人は今も少数派でしょう。

ただ、この影響があるかないかという前提は、そのいずれかによって復興の道筋も大きく変わるわけで、このまま何も起きなきゃいいけど起きた時にはどうなっちゃうんだろう・・・・という不安はいつも抱えています。

このテの話は荒れるのでほどほどにしておきますが、私自身は「わからないから気をつける」のスタンスをこれからも継続して、できることなら何も起こらず、悲しい過去から立ち上がって明るい笑顔に溢れる日本になっていってほしいなと願っています。

 

安部さんはしなくていいことは後回しでいいので、やるべきことを最優先で取り組んでください。

 

原発ホワイトアウト

原発ホワイトアウト

ベストセラーだけにあらためて説明する必要もないですね。

現役官僚(覆面)の告発風小説です。

今さらですが、そういえば読んでないやってことでAmazonで古本をポチ。

 

うん、おもしろかったです。

一気に読み上げました。

ただ、純粋なフィクションだったらもっとおもしろかったかな、と。

いえ、おもしろさが足りなかったという意味ではなく、おもしろさ以上に怖さを感じたから。

 

ご存知のように、この「原発ホワイトアウト」では新潟県を新崎県とするなど固有名詞は変えてはいるものの、作者の体験を元に非常にリアルな、フィクションであるようで完全なフィクションでもないと言うか、ノンフィクションに近いフィクション、いわばセミフィクションのような内容です。

「原発ホワイトアウト」が出版されたのが2013年9月。福島第一原発事故から2年半後です。そして私が今回読んだのが出版からさらに1年半後。出版時のタイミングでも事故後の各界の動きをリアルに描いていますが、それから1年半後というタイミングで読んだことで、その1年半のリアルでの動きがまるでフィクションからノンフィクションに近づいていっているように感じてしまいました。

ここ数ヶ月の間だけでも大きな地震が頻発しています。

ISILからは日本もテロのターゲットだと告げられました。

自然災害にしろテロにしろ、原発事故が再び起きる可能性は充分ある。

電源が喪失してしまえば原発はいとも簡単にメルトダウンを起こすことは世界中に知れ渡り、そして、この国には原発事故に対応できる術がないことも知られている。

「原発ホワイトアウト」のエンディングは容易に現実のものにできるということです。

 

それを思ったら怖くてねー。

事故後の政府のテンパり具合なんかすごーくリアルに想像できちゃうし。

間もなくあの日から4年ってタイミングだってことも大きかったのかも。

 

もう読んだって方が多いとは思いますが、古本もいっぱい出回ってるのでまだの方はぜひ一度。

そのうち続編の「東京ブラックアウト」も読んでみようと思います。

 

民主主義の崩壊

新潟市が今年夏の導入を目指すBRT計画について2回目のアンケート調査で、計画へ反対が約47%と前回調査より10ポイント強減ったというニュースがありました。ただし、賛成は約35%で今でも反対意見の方が多く、しかも調査に回答したのは前回の半数ほどと、いいこと並べた誘導調査を繰り返しても反対を超えることはなく、そんな調査に調査対象者もいいかげんウンザリってことでしょうか。調査対象人数も初回が5270人に対して回答を得たのは1901人、その1901人に2回目の調査を行って回答得たのは1043人って言うんですから、対象者の約1/5しか付き合ってない現状は調査としてほぼ無意味のように思います。新潟市の人口、約80万人ですよ?1/800って母数が少なすぎでしょ。

BRTについては以前から反対または懐疑的な意見が多く、とても市民の理解が得られているという状況にはありません。昨年の新潟市長選挙でも結果的にはBRT推進の篠田市長が再選しましたけど、BRTに反対する他の2名の得票を合わせると篠田市長の得票を大きく上回るわけですから、ことBRTに関してはあの市長選であらためてNoが突きつけられたと言っていいでしょう。しかしやると決めたら戻れない篠田市長、事実上形だけとなったアンケートも「した」という事実が欲しいだけで実際に理解が得られようが得られまいがBRTは予定通り導入する流れ。初めから結論ありきの横暴ぶりは民意に沿ってるとは到底思えません。

 

有識者で作る日本学術会議が原発から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる核のごみの処分について「再稼働を進めるなら、政府はごみ処分方針について国民に明確なプランを示す必要がある」と再稼動まっしぐらの政府に釘を刺しました。放射性廃棄物については昔から「トイレなきマンション」と言われてきたように、その処分方法が決まらないまま原発は建設され、放射性廃棄物は増える一方です。これまでに発生した放射性廃棄物の行き場もないのに再稼動すればそれは更に増えることとなり、根本的な前提としてまずはトイレをどうするかを決めなければならないのですから日本学術会議の提言はまったくの正論だと思います。

しかし安部政権は「原発は重要なベースロード電源」と繰り返し再稼動の方針を変えようとはしません。規制委員会も津波被害想定も活断層についての判断も甘く、事故が起きた際の避難計画については自分たちの仕事の範囲外と無責任に地方丸投げにして続々と再稼動にGoを出そうとしています。福島第一原発事故の収束もままならないのに再稼動なんてそもそも論外だと思いますが、原発推進に反対の声が多く、専門家から苦言が出ているにもかかわらずポーズだけで結局は再稼動ありきで物事を進める横暴ぶりは民意に沿ってるとは到底思えません。

 

沖縄では名護市長選挙、沖縄市長選挙、沖縄知事選挙、衆議院選挙など、数々の選挙で辺野古の基地計画反対を訴える候補が当選したにもかかわらず、安部政権は「普天間の危険除去は辺野古移設以外にない」と頑なにこれまで通りの移設計画を推進しています。キャンプシュワブのゲート前で抗議する住民には沖縄県警が不当逮捕、海上で船に乗って抗議する住民には海保が暴力行為、美しい辺野古の海にはコンクリートブロック投入でサンゴを破壊とやりたい放題で、当然沖縄県民は強く反発しています。コンクリートブロック一発やられただけでサンゴが元に戻るのに何年かかると思ってるのでしょう。

普天間にも辺野古にも関係ない村長選挙でたまたま反対派候補が当選したってレベルじゃなく、数々の選挙で示された基地はNoという大きな民意。安部総理は「今後も地元へ説明をして理解を得ていく」と言ってましたが、それならばまずは工事を一時中断し、地元への説明をするのが先。それで理解が得られてから工事を始めるべきでしょう。なのに結局は移設ありきでケガ人出したり環境破壊までして強引に工事を進める乱暴振りは沖縄県民の民意を完全に無視していると言っていいでしょう。

辺野古

 

民主主義について細かい話しはいろいろあると思いますが、ざっくり言えば「主権者は民衆」ということですよね。国会議員や自治体の長は民衆の代表であり権力者ではないはず。民衆の意見を取りまとめていくのが仕事で、民意と違う方向に進めていくのが仕事ではありません。

なのに、イカれたリーダーは独裁者のように自分の意のままに物事を進める。

民主主義の崩壊なんて言われるのは今に始まったことじゃないけど、ここ数年、特に安部政権になってからはその余りのヒドさが目に付きます。

そろそろ暴動が起きてもいい頃だと思うんですけどっ!

まぁ日本じゃなかなかそういう動きにはなりませんよね。それが正しい方法とも思わないし。

でも、我々にはイカれた独裁リーダーを引きずりおろす手段があります。

そう、選挙権です。

ホントは去年の衆院選で沖縄のように自公に鉄槌食らわせておけば多少はマシだったのにと思うのですが、過ぎたことをあーだこーだ言っても始まらない。

この春には統一地方選挙があります。地方の県議・市議にもいますよね、民意そっちのけで好き放題やってるのとか、私的に政務活動費使ったのはバレて号泣してるのとか。そういうクズにはとっとと退場してもらって、ちゃんと民意を汲んでくれる方に地方から変えていきましょう。

じゃないと、あと数年でとんでもないコトになっちゃいますよ。

いや、マヂで。

 

東北で地震

今日、東北で大きめの地震がありました。

朝の8時6分頃にはM8.6・最大震度4、午後1時51分頃にはM5.7・最大震度5強。

震源地は微妙に異なるものの、東日本大震災の震源と近いこともあって、ちょっと怖いですね。

 

気象庁は東日本大震災の余震だという分析をしてるようですが、少し前にこんな報道もありまして、

朝日新聞

また東日本大震災級の巨大地震が近々起こる前震じゃないかと心配です。

 

今朝のM8.6では久しぶりに津波警報も出て、ああいうの見てると東日本大震災の時の津波の映像がフラッシュバックしたり、緊急地震速報のアラート音が脳内リピートしたり、怖い記憶が蘇ってきます。

直接被災してない私がこんななんですから、東北で被災した方々はとても不安でしょうね・・・・。

こんな時こそ、家庭や職場・学校などで避難場所・避難経路を確認したり、非常食・飲み水の備蓄状況を確認したり、災害への備えを再確認するのも大事ですね。

 

あと・・・・

大きな地震の度に大丈夫かとヒヤヒヤさせられる原発はとっとと廃炉にしてほしいです。