震災がれき処理表明 北九州市、西日本初 市長「市民の総意」強調
東日本大震災で発生した宮城県石巻市のがれきについて、北九州市の北橋健治市長は20日、6月議会の最終本会議で「北九州独自の処理方法で、震災廃棄物を安全に確実に処理できる」と述べ、受け入れを正式表明した。震災がれきの広域処理は、西日本の自治体で初めて。市は8月から本焼却を始める方針だ。2014年3月を期限に、木くずを中心とした可燃物を年間最大3万9500トン、合計で6万~7万トン受け入れる。風評被害に対応するため、関係部局を横断して45人態勢で「風評被害防止対策室」を21日、新設する。
137の傍聴席が満席となった中、北橋市長は議会の最後に発言を求め、「私としては受け入れるべきだという判断に至った」と表明。理由として(1)広域処理の必要性(2)安全性(3)風評被害への国の対応-が確認できたことを挙げ、放射性物質については「試験焼却の結果、安全性に全く問題はない」と断言した。
傍聴席から「反対」の怒号と拍手が交錯する中、北橋市長は「街の復興のためがれきを撤去してほしいという石巻市民の切なる願いに応じる努力をするのは当然。安全なら受け入れるべきだというのが市民の総意だ」と強調。今後は「放射性物質を国よりはるかに小さい目標で管理し、市民にさまざまな機会で説明していく」と述べた。
市は7月に臨時議会を開き、処理費用などの補正予算を編成する。支出した金額は、後から宮城県に負担してもらう。
北九州市は住民説明会で反対派を締めだしたことはtwitter上で拡散されている。
つまり「市民の総意」というのは賛成派のみの総意であって反対派の意見は無視されている。
これを市民の総意と言う北橋市長は自ら敷いたレールに沿って形だけの手続きをし、市民の声など無関係に瓦礫焼却を進めている。
北九州市より先行して瓦礫焼却を行っている静岡県島田市ではたった10tの試験焼却で焼却施設近くの小学校の校庭で1970Bq/kgもの汚染が確認されている。
国は放射性物質はバグフィルターで99%以上除去できるとしていたが、島田市の試験焼却では6割しか除去できず、残り4割が行方不明だと島田市も認めている。
つまり、小学校の1970Bq/kgは大気に放出されたその4割の一部だと推測される。
その後、小学校の除染が行われたかどうかの確認はできていないが、この現状を把握しながら島田市は瓦礫受け入れを撤回していない。
5月に反対派を警察を動員して強制排除して行った試験焼却では、わずかではあるものの九州のみならず中国・四国地方でも線量の上昇が見られた。
試験焼却だけでこれだけ広範囲で線量が上がるのであれば、本格焼却になれば島田市と同じように周辺地域は相当な汚染が広がることは想像に難しくない。
そして一度拡散された放射性物質の除染が困難であることは東日本を見れば言うまでもない。
風評被害どころか、実害が出るのである。
「復興のため」と瓦礫を燃やして地元住民を被曝させるのが「絆」ですか?