暫定税率

ガソリンに課せられている「暫定税率」の問題が毎日のようにニュースで取り上げられています。

一般世論(と民主党)は「暫定税率廃止」派が多いようで、私も自動車ユーザー一個人としてはガソリン価格が下がるのは大いに歓迎するところではありますが、廃止ウンヌンについては一概にYes・Noで言えないところです。

暫定税率が廃止されればガソリン価格は下がりますが、当然その分の税収は減ります。
じゃあ減った税収をどう確保するのか。
仮に消費税率を上げるとなったら暫定税率廃止に賛同していた国民も「それはちょっと待ってよ」となるハズです。

で、ここで問題となるのが税収のプラスマイナスではなく、

●そもそも収支自体が正しいのか
●税の使途は正しいのか

ということではないかと。

暫定税率を含めてガソリン等に課せられている揮発油税は道路の建設・維持・整備に使われる道路特定財源の一つですが、以前話題になった道路特定財源の一般財源化問題からもわかるように、道路特定財源が必ずしも不足しているかどうかは疑問です。

仮に暫定税率を廃止しても道路に関する収支が黒で収まるようであればこれは国によるボッタクリに他ならないので即廃止すべきだと思いますし、一般財源化なんてもっての外です。

しかし、実際には全国各地で老朽化した橋の改修問題や地方の道路未整備など、やらなければいけない事も多いので、暫定税率廃止によってその予算が不足するようであれば暫定税率維持もやむなしでしょう(じゃあ暫定なんて言い方はやめた方がいいですよね)。

ただ、これらの収支については限りなくブラックで、整備計画自体が綿密に練られたものなのか、誰かの利権のために使われていないのか(きっと使われてるんだろうなぁ)、地域による格差が生じていないのか、等々が国民には全然見えてないのが大きな問題なのではないかと思うのであります。

なので、暫定税率廃止を議論する前に税の使途や整備計画をオープンにし、足りないならいくら足りない、余ってるならいくら余ってるを国民に明示するのが先なのではないかと。

まぁ、道路に関する費用を自動車ユーザーだけが負担するのがどうなのかという議論もあるかと思いますが、税金にしろ年金にしろ正規の目的に正しく使われているのであれば、それ相応の負担を求めても国民の理解は得られるのではないかと思いますが、皆さんはどうでしょうか。