昨日、給食のタケノコご飯から基準を超えるセシウムが検出されたというニュースがありました。
宇都宮市によると、5月10日の給食で児童が食べたタケノコご飯を簡易検査したところ基準超が疑われたために精密測定したところ最高で234ベクレル/kgを検出したとのこと。
宇都宮市立小学校では月に1回、出荷制限区域がある17都県の農産物について、給食のサンプリング検査を行っているそうです。
・・・・・これ、どうですか。
率直な私の印象は「氷山の一角だろうな」と。
月に1度のサンプリング検査でもしてないよりはマシだとは思います。しかし充分とは言えない。他の日の給食がセーフだという保障はどこにもありません。知らずに子どもたちの口に入っているものも多いんじゃないでしょうか。実際、今回のタケノコご飯も検査したのは子どもたちが食べた後です。
そもそも100ベクレル/kgという基準も果たして妥当なのか。これを安全と思うか危険と思うかは人によって受け止めは違うでしょうから、自分で判断し、自己責任において食べるか食べないかを選択してる方に原発事故から5年も経って今さらどうのこうのと言う事はありません。気にしようが気にしまいがこの先の将来において何の健康被害も起きなければそれがもちろん一番ベストなわけですし、万が一それに起因する健康被害が起きても自分の選んだ道ですから誰かを責めることもないでしょう。
しかし、子どもに対してはどうか。
大人の判断で与えた食事によって子どもに健康被害が起きた時、いったい誰がどう責任を取るのか。
給食で使われたタケノコを採った男性は出荷制限区域で採ったことを認め、「制限区域とは知らなかった」と述べているそうです。知らなかったのが事実かどうかはわかりませんけど、知らなかったら許されるのですか。自分で食べる分には自己責任ですから知ってても知らなくても問題ないでしょうが、安全(少なくとも基準値以下)だと思って食べた子どもにとっては知らなかったでは済まないでしょう。
こういったことが原発事故から5年も経ったのに(5年も経ったからこそとも言えるが)まだ横行してるわけです。産地偽装や混ぜて薄めて出荷なんて話はもう何度聞いたことか。
学校が意見を求めた専門家はお約束通りに「ただちに健康に影響を及ぼす数値ではない」と回答したそうですが、234ベクレル/kgのタケコノご飯を一度に1kgも食べないし、一度くらい1kg食べたとしてもそりゃただちには影響出ないでしょうよ。でも食事は毎日するものだし、一日三食で1ベクレルだったとしても5年も続ければ1825ベクレルにもなるわけで、100ベクレルなら182500ベクレルですよ。そのうちどれだけが体外に排出され、どれだけが残留するのか。
大人はいいです。自己責任ですから。
でも少なくとも子どもには1ベクレルたりとも与えないってくらいの気持ちを持てないものですかね。親も先生も生産者も。