九州電力・川内原発1・2号機が新規制基準に合格して秋にも再稼動だとか。
原子力規制委員会の審査に合格したのはそれとして、じゃあそれで原発事故は二度と起きないのか、万が一事故が起きた時に放射性物質の拡散は防げるのか、拡散されるような事故の際には住民は被曝することなく安全に避難できるのか、放射性物質に汚染された周辺地域は速やかに原状回復できるのか、事故が福島第一原発事故レベルにまで拡大したらその保証は誰がするのか、事故の責任は誰が取るのか・・・・・・。
福島第一原発事故によって学んだ教訓は何一つ実行可能なレベルにはないですよね。避難計画だって自治体に丸投げだし、地震・津波・活断層などの判断だって「○百年に一度」とか曖昧だし、原発事故による懸念を考えれば考えるほど、原発を動かせるとはとても思えません。考えすぎるとキリがないって言われるかもしれないけど、原発に「想定外」が一切許されないことは福島第一原発事故によって充分思い知ったはず。
想定されるだけでも懸念ばっかりなのに、どうして再稼動なんてできるんでしょ?
福島第一原発事故はその原因すら特定できず、その総括なしに原発再稼動の議論はできないと、新潟県の泉田知事は再三繰り返し述べています。まったくその通りで、まずそこからやれよって思いますよね。故郷に帰れず、補償も充分でない原発事故被災者が3年経ってもまだいる現状をクリアにすることもできないのに、「再稼動ありき」で物事が進んでいくのはとても理解できるもんじゃありません。
普通に考えれば、福島第一原発事故を見て、自分のところの原発はまだ事故を起こしていないのであれば、あんな大事故が起こる前に原発から撤退しよう、健全なうちに廃炉にしようってことになりません?動かせば行き場所のない放射性廃棄物だって出るんだし・・・・・。
この記事書いてる途中にも福島県浜通りで震度4の地震がありました。この前は福島第一原発のガレキ撤去作業で放射性物質が拡散したって話もありました。汚染水は漏れ続け、凍土壁計画は思うように進まない。この3年4ヶ月、ずっとこんな調子なんですよ?しかもこれがまだまだ何十年と続くんです。
何なら再稼動申請してる電力会社さんは総出で福島第一原発の収束をやってみてはどうですか?原発を稼動させるなら万が一の事故の際にも速やかに収束できるだけの能力は必要でしょ?
それができないなら、結局は原発なんて人間の手に負えるものじゃないってことですよ。