昨日のブログでも触れたように、現在3D CGの案件が進行中です。
今回のご依頼は展示会で掲示するパネルに使うCGということでかなりの大判です。
大判ってことはレンダリングサイズも大きいかなりの高解像度で、その分細かいところまで見えてくるということで、どこまで作りこむかがクオリティの差となって現れてきます。
CGやってる方ならよくわかると思いますが、細かいディティールを追求し始めるとこれがまぁキリがない。
例えば今回の案件では機械モノということでボルト・ナットやキャップスクリューがたくさん使われていますが、実際のボルトを観察すると単に六角形の掃引体ではなくちゃんとカドには面が取られていることがわかりますので、この面取りをするかしないかでそれっぽく見えるかどうかが大きく変わります。それは単に形状だけの話ではなく、金属なら照明に当たって光るハイライトが入るか入らないかなどビジュアル的な演出の面でもかなりの差が出てきます。
ボルト・ナットは一度作ればコピーして使いまわしすればいいだけですが、その他にも機械を構成する部材のほとんどが何らかの面が取られていたりRになっていたりするわけで、これがA4出力程度の解像度であれば無視しても問題ないレベルでも今回のように大判となればそうもいかず、これをどこまで追求していくかが勝負でもあります。
しかし、趣味のCGではなくあくまでも仕事ですから、ご依頼の案件には必ず納期と予算が決められ、単にクオリティを追求するばかりではなく、納期までに間に合わせ、予算内で完成させることが求められるわけです。
1ヶ月の納期に3ヶ月かかったり、10万円の予算に30万円分の作業を施したりするのはダメで、これはビジネスの上では当たり前の事(もちろん仕事全体として見た場合に、ある案件では赤字でも他の案件でその分をカバーというやり方もありますから、これはピンポイントで見た場合の話です)。
そこで、限られた時間と予算の中でどこまでクオリティを高められるか、ここが勝負どころになるわけで、まぁウチの場合は大抵予算に対してオーバークオリティとなるケースが多いのですが、そこはやはりお客様には支払った代金以上の満足を得てほしいし、自分自身も求められた以上の結果を出したいという意地があり、それがD-Style設立から「ハイクオリティ&ベストサービス」という理念の下に10年以上突き進んでこれた結果だと思っています。
で、結果として自分が高校生の頃にやってたバイトより時給が低いってことにも多々なったりするんですけど(汗)
なんだかんだ言いつつ、その辺のバランスの取り方ってのは10年以上やってても未だに日々勉強なわけですな。
ということで、今夜も細かいパーツをセコセコと面取りしていくのでありました・・・・・。