イタリアで行われた原発再開の是非を問う国民投票は賛成派が投票が有効となる投票率50%を割り込ませるために棄権を呼びかけたこともあって投票率約55%程度ではあったものの、結果は反対が94%以上と圧倒的な大差でイタリアの脱原発が確実となり、ベルルスコーニ首相は「イタリアは原発にサヨナラを言わなくてはならない」と発言、福島第一原発事故以降、スイス・ドイツに続いて脱原発路線に舵を切ったのは3ヶ国となった。
このヨーロッパのスピーディさに比べてこの国はどうだ。
菅首相はエネルギー政策の白紙からの見直しや自然エネルギーの拡充までは打ち出したものの完全な脱原発への道筋は示せてないし、自民党の石原伸晃幹事長は原発反対意見に「集団ヒステリー状態」などと問題発言はするし、民主党の鳩山由紀夫・羽田孜・渡部恒三、自民党の谷垣禎一・森喜朗・安倍晋三、国民新党の亀井静香、たちあがれ日本の平沼赳夫などの腐った政治家どもはこの状況下においてもまだ地下式原発などという国民無視の愚策を進めようとする始末。
原発推進派にしてみればヨーロッパ各国で脱原発論が高まったからと言って「はいそうですか」と乗るのは安易だという意見もあるかもしれない。もちろんヨーロッパはヨーロッパ、日本は日本で何でもかんでも同調する必要はない。
しかし、考えるまでもなく今回の福島第一原発事故は遠く離れたドイツやイタリアの国策を方向転換させるだけのインパクトがあったわけで、そして我が国は紛れもなく当事者であり、今もなおその恐怖は進行中であるのだから、海外の意見を聞くよりも前に「原発は危ないからみんなやめとけ」と発していかなければならない立場のはず。
以前、このブログで紹介したロイターの調査は当時は原発増設票が25%もあって情けない思いを味わったが、あれから2ヶ月以上経った現在では原発全廃票が86%と圧倒的で、時間と共に国民の意識は脱原発に動いていると実感できる。もしイタリアのように日本でも原発是非の国民投票が行えたら無能政府やバカ政治家を追い出せるのにと思うと悔しくてたまらない。
今日も自由報道協会の会見でアホ面晒していた推進派議員がいたが、有権者の声を聞かない議員は即刻退場願いたい。遅かれ早かれ次の議席はないのだから。