市島邸

市島邸

昨日は新発田市にある「市島邸」へ行ってきました。

市島邸と言えば去年の10月に来館者がクマに襲われるという事件がありました。

 

位置的に月岡温泉が近く、その先290号線を超えた向こうはもう山なのでクマが出てもおかしくないと言えばそうかもしれませんが、市島邸は決して山の中にあるわけではなくそれなりの集落の中にあるので、早々簡単にクマが忍び込むとは思えないのですが・・・あのお庭は普段住んでる山と居心地が似てたのでしょうか?

今年は今のところクマ出没のニュースはなく、安心して見ることができました。

 

市島邸
市島邸
市島邸
市島邸
市島邸

 

明治初期に建てられたという邸宅は充分に歴史を感じさせる年季の入り具合で、複雑に入り組んだ造りは見る場所や角度で様々な景色を映し出し、最初から最後まで飽きることがありません。紅葉はピークをやや過ぎた感じもありましたが、それでも色とりどりの庭は見応え充分。新緑の季節も良さそうです。

昨日は晴れてはいましたが気温はそれほど上がらず少し肌寒いくらいで、全て開けっ放しの邸宅は夏なら解放感と清涼感がたっぷり味わえそうなんでしょうけど、今の時期はこれから来る冬の寒さを予感させ、いくら景観が良くてもエアコンや断熱といった現代の暮らしとはまったく違う、雪国の厳しさを感じました。こういう古い家屋を見てると古民家に暮らすのもいいなーなんて思うんですけど、冬を考えるとそんなに甘い話じゃないですし、夏だって温暖化の現代では厳しいんでしょうね。

敷地の一角にはかつて「湖月閣」というこの庭を眺められる建物があり、冠婚葬祭や迎賓館として使われていたそうですが、残念ながら1995年の新潟県北部地震により全壊。復元されることもなく、現在は礎石が残る広場のようになっています。もう26年も前のことなので最近の「もう少し早く来ればよかったシリーズ」には入らないにしても、やはり古いものは自然災害や老朽化、あるいは火事・強風などで失われることも少なくないので、「今あるものが明日もあるとは限らない」ということで、気になるものは早めに見ておくべきだなと再認識しました。

 

それにしても、クマはこの敷地のドコにいたんだろう・・・・。