日曜日に投開票された沖縄の県民投票。結果は以下のようになりました。
当日有権者数:1,153,591人
投票率:52.48%
投票総数:605,385票
有効票数:601,888票(99.42%)
賛成:114,933票(18.99%)
反対:434,273票(71.74%)
どちらでもない:52,682票(8.70%)
無効票数:3,497票(0.58%)
私の希望的期待値を含めた予想では投票率は少なくとも7割、できれば9割以上と見ていましたが、思ったより投票率が低かったのは意外でした。沖縄に住む全ての方が関わる問題だと思うのですが、県外が思うより関心は低いのでしょうか。
当初、賛成or反対の2択だったのが一部の自治体がゴネたせいで「どちらでもない」を追加した3択になったのが投票結果にどう影響するのかも興味を引いた点で、しかしこれは有効票のわずか8.7%とわざわざ選択肢として設ける意味はあまりなかったかもしれません。しかし、投票に行かなかった47%ほどの有権者は投票を棄権したことこそが「どちらでもない」という意思表明だったとも受け取れます。「どちらでもない」というのは言い換えれば「どちらでもいい」、もっと言えば「どうでもいい」に等しいようにも思いますが、投票に行かなかった人、どちらでもないに投票した人にとってはどうでもいい話なんでしょうかね。そもそもどうでもいいならわざわざ投票所に行ってどちらでもないに投票するのもよくわからない行動です。
それでも3択の中で埋め立て反対が7割を超え、反対の約43万票は昨年9月の県知事選で玉城デニー知事が獲得した約39万票より多く、民意としては「反対」ということになりました。
この県民投票ではいずれかの結果が有権者総数の1/4以上に達した場合に日米両政府に結果を通知することになっています。実際に有権者総数に対する反対の割合は約37.6%で、1/4どころか1/3も超えてはいるものの、有権者の過半数には及ばず、この投票結果をもって「埋め立て反対」を沖縄県民の総意とするにはやや説得力が欠けるとする意見も多くあります。告示前からこの点を懸念してる声も多数あって、私もこれは心配していました。なので理想としては投票率7割以上、反対の得票数8割以上、これがクリアできれば有権者の過半数が反対の意見を持ってると判断でき、総意ではなくても多数意見として堂々と言えたはずなのです。多数決で1位を決める知事選とは違い、ある意味アンケートとも言える県民投票ですからね。
なので、37.6%という民意も、辺野古埋め立て反対派の方にしてみれば万々歳ということではないでしょう。
そしてこの県民投票が告示されてからも、結果が出てからも辺野古の埋め立て工事はそんなのお構いいなしに進められています。何を聞いてものらりくらりとかわす安部総理ですから、この圧倒的とは言えない民意では安部さんにとって痛くも痒くもないでしょう。トランプ大統領がどう応えるかも見ものですが、壁建設や北朝鮮・中国への対応に熱心なトランプさんが沖縄にどれだけ関心を持って対応するかと考えるとあまり期待できないようにも思います。
何でしょうねぇ。辺野古を進める側も反対する側も、何だか惰性で進んでるように感じるのは私だけ?本来の目的よりもそれに付帯する事柄にしがみついて辺野古を埋め立て、普天間はなくさなきゃいけないけど辺野古はダメで代替案も出てこない、答えの出ない問題をお互いに答えを出す気もないままズルズルと引きずってるような、そんな印象があります。
そしてここにきて今度は辺野古の軟弱地盤が最深部で90mもあることが発覚し、日本国内に90mの杭を打てる船が存在せず(最大で70m)、さらに設計変更には知事の承認が必要でも玉城知事在任中は承認なんかするはずがありませんから、辺野古を埋め立てるにしてもこれ以上進む道もまた棘。
だったら投票結果にかかわらずそんなのやめちまえって、私は思うのですが・・・・。