こちらは民進党からの合流議員に希望の党が要求した政策協定書。希望の党から公認もらうにはこの政策協定書の内容を受諾し、署名・捺印しなければなりません。
当然、政党としての政策に共通の価値観を持つ方々が集まるのが普通のことですから、言われるまでもなく民進党から合流する議員も政策に賛成する方が来るわけで、この事自体は何らおかしいことではありません。
が、内容がなかなかエグいな、と。
「3.憲法改正を支持すること」なんてのは具体的にどの部分の改正についてなのかまったく記載がなく、希望の党の公約案には「9条については議論する」としかありませんので、いくら改憲支持でもこんなアバウトな表現で党に白紙委任のようなマネができるものなのでしょうか。
「7.本選挙に当たり、党の指示する金額を党に提供すること」というのも、私の聞いた話では400万とも500万とも言われてて、これってヤ○ザの上納金と変わらないよなぁって感じてしまいます。更に選挙ポスター用に小池さんとの2ショット写真を撮るのに3万円要求されるとか、党が候補者にここまで金銭を求めるもんなんでしょうかねぇ。
最後の「8.希望の党の公約を遵守すること」も、文字だけ見れば公認もらうなら当たり前の事なんですけど、これを求められた段階では具体的な公約はさっぱり明らかになってませんでしたから、結局「公認欲しけりゃ黙っていうことききな」ってな感じで、やっぱりヤ○ザと変わらないじゃんって気がします。
実際、公認を求めた人や党外からも疑問の声が噴出。例の「排除する」発言とも相まって、小池さんと希望の党のイメージはここ数日で相当悪くなってるように思います。
政策協定書以外でも、民進党からの分裂議員で無所属で立つならいいが立憲民主党から出馬するなら刺客を送るとか、党の了承なしにマスコミ等に勝手に話をしたらダメとか、何かと上からと言いますか、横暴さが目立ちます。
さらに都議会で圧勝した都民ファーストの会所属の都議からも小池さん・希望の党のこうした姿勢に反発して離党者まで出る始末。離党する都議の一人、音喜多さんは都民ファーストで中心的なポジションにいたと思うのですが、外部はもちろん、内部の人間との会食まで制限されていたとか、政務活動費として毎月15万円の上納金を強要されていたとか、そりゃ離党するよなぁと少し同情しちゃいます。
言論統制とか抑圧的な党運営とか、ここまでくるとヤ○ザというよりファシズム的な怖さすら感じてしまいます。
で、こんな状況でも希望の党には期待する人も恐らく一定数いて、選挙でもそれなりの議席を確保するんじゃないかとは思いますが、有権者の皆さんはよく考えてください。希望の党に票を入れるということは、上の政策協定書にサインした人に票を入れるということ、つまり入れた有権者もあの政策協定書にサインし、内容を丸飲みしたことになるのです。
仮に希望の党が政権を取ったら、国民に対してもあの政策協定書と同じことを求められる。
怖くないですか?
さらに、マスコミでは自民党vs希望の党vs立憲民主党・社民・共産の3極構図なんて報じてるところもありますが、実際には自民・希望の右vsリベラルの2極構図です。自民と希望の考えにほぼ差はありません。希望は維新とも選挙協力を結んでおり、維新は自公の補完勢力ですから、これで選挙の結果がどうであれ、終わってしまえば自民・公明・維新・希望の改憲勢力ができあがる仕組み。希望の安部自民党との対決姿勢は選挙向けのポーズでしかないのです。
誰がどこを支持しようがそれは有権者の自由ですが、なんとなくの雰囲気でよく考えずに投票する、あるいは投票に行かないなんてことは、あとで自分たちにツケが回ってくることになりますから、よーく考えて投票先を決めてくださいませ。