核兵器の廃絶へ

この前の8月6日の広島に続いて今日9日は長崎の原爆の日。

今年の世界的な大きな出来事の一つに国連で核兵器禁止条約が採択されたことがありますが、ご存じの通り世界で唯一の被爆国である日本はこの条約に不参加(と言うより反対)で、広島でも長崎でも市長の平和宣言でこの日本のスタンスを非難されていました。

条約不参加の理由はもちろん核の傘に入れてもらっているアメリカ様への配慮。自分がアメリカ様の核に守られてるのにそれを否定することはできない、ということです。

言わんとしてることはわからなくもないし、仮に日本以外の核保有国も条約に参加したところで北朝鮮が核開発をやめるかって実効性が薄いのもわかるんだけど、二度の原爆投下によって長く続く大きな被害を受けながらそれを否定できないって、やっぱり日本のあるべき姿とは違うように思います。

世界中から戦争・紛争をなくしたい・・・なんて事はある意味お花畑で、きっとこの先も争いが絶えることはないと思います(思いたくはないが)。でも、多くの一般市民を無差別に殺傷し、後世まで被害が続く核兵器は非人道の極みであって、どんな理由があっても使われるべきではない兵器です。

戦後70年以上が経過し、原爆の実態を知る被爆者の方も少なくなってきて、リアリティを持って原爆の恐ろしさを伝えていくのも難しくなっていきます。それを被爆者や支援団体に任せるだけでなく、国を挙げて世界に原爆の非人道性を伝え、核兵器廃絶へのリーダーシップを取るのが日本のやるべきことで、それができるのは世界で日本のみ。

なのに安部総理は役人の作ったコピペ文章を無感情で読み上げるのみで、核兵器禁止条約には一切触れません。更に核兵器の保有や使用も憲法違反ではないとまで言う始末。安部総理は何のために平和祈念式典に出席してるんでしょう?

もし憲法改正をするのなら、核兵器について曲解できないくらいにNoの意思表示を明確化してほしいですね。