年明け早々に気になったニュース。
日本老年学会(そんなのあるんだ)が高齢者の定義をこれまでの65歳以上から75歳以上に見直してはとの提言。65~74歳は「准高齢者」と呼ぶんだとか。
確かに近年は平均寿命も延びてるし、65歳過ぎても元気な方が多いですよね。
ただ、容易に推測されるは年金支給年齢の引き上げへの布石かな、と。まぁこれはすごく単純思考な推測なんですけど、目論見としてはそんなに外れていないんじゃないかと。
それより気になるのは、「准高齢者」となる方々が仕事をリタイヤせずに働き続けることが労働力確保に繋がる反面、若者の雇用を奪うことにならないかな、と。
企業側からすれば、65歳で一度定年退職してから再雇用することで豊富な知識や経験を持つ元気な准高齢者を低賃金で雇えれば、育てるのに何年もかかる使えない若者を雇うより得かもしれないという心理が働きそう。短期雇用のパートやアルバイトだったら若者と准高齢者が職を争うことになるのも考えられる。あるいは派遣ですら若者の職が奪われるとか。それでいて賃金は低いもんだから若者も准高齢者も所得がさっぱり増えずに負のスパイラルが加速するかもしれない。
悪い方に考え過ぎですかね。
それに、元気なうちは働きたいという意欲も体力もある方はいいんでしょうけど、そうでない方にまで労働を強いるようで、弱者視線が足りないような気も。
昔は定年まで働いて、定年になったら年金で余生を過ごす、今まで社会のためにがんばってくれてありがとうございました、老後は私たちが支えます・・・というような雰囲気だったように思うのですが、なんだか世知辛い空気が蔓延してきてるなーという印象を持ちました。
私は自営業なので定年はないし、需要があるなら65過ぎても75過ぎても働こうかな~と漠然と思う反面、ある程度の歳になったら若い人に事業を譲って悠々自適な老後を過ごしたいという思いもあるんですが、この感じだとそんな悠長な老後を過ごせるような気がしませんね・・・・。