タイトルは偉そうにつけてみましたけど、単に個人的考察というか見解というか、まぁ独り言みたいなもんなので、そのつもりでお読みください。
この4月に統一地方選挙があります。
今や選挙においてWebやSNSの活用は欠かすことができないものになってきて、ここをいかに攻略するかが得票に影響する一つのファクターになっているように思います。
現在、日本で主流のSNSと言えばTwitterとFacebook。他にもmixiやGoogle+、GREEなどがありますが、ユーザー数や認知度の点においてTwitterとFacebookが2強状態と言っていいでしょう。
政治家さんでも個人のアカウントや政党・支持団体のアカウントを駆使して選挙期間中は一所懸命発信してる方は少なくありませんね。
ここでSNSを使う目的としては「候補者の政策・主義主張をいかに多くの有権者に知ってもらうか」がポイントで、逆にそれ以外に使う理由はあまりありません。
その点でTwitterとFacebookを考えてみると、
Twitterは基本的にツイートを読みたい人を勝手にフォローする(できる)メディアで、相手からのリフォローはそれほど重要視されません。芸能人やスポーツ選手など、気になる人をフォローして片思いでも楽しめるのが一つの特徴かと思います。また、自分がフォローしてない人のツイートでも面白かったり役に立つ情報だったりすると色んな人がリツイートすることで拡散力、あるいは情報収集力が高いというのもTwitterの特徴かと思います。
対してFacebookは個人対個人の両想いが基本という色が強く、また、ユーザーの公開範囲が限定されているケースも少なくないという点で、既に友達になっている人には届くけれど拡散力としては少々弱めかな、というのが私の印象。
つまり、
Twitterは新規のファンを増やすツール、
Facebookは既存のファンを大事にするツール、
とも受け取れます(やや乱暴な括りですが)。
これを「候補者の政策・主義主張をいかに多くの有権者に知ってもらうか」で見れば、自分を知らない人、政策を知らない人にアピールするにはFacebookよりはTwitterの方が向いてるのではないでしょうか。
では、実際に私自身がTwitterでフォローしている政治家さんのツイートを見ていて感じた事例をいくつかご紹介します。
まずは山本太郎。この方はもうTwitterを主にネットで育ったと言っても過言ではないでしょう。アンチも多い代わりに熱心な支持者も多く、リツイート率も非常に高い。3.11直後から様々な現場に出向くことも多くて、そこからのリアルタイムなツイートは正にTwitterの特徴を最大限に活かしています。ツイキャスでの中継が多いのもTwitterと絡めてうまく活用してると思います。ただ、感情的になる部分も多々見られ、そういうツイートはアンチに利用されたりするので、スルースキルも必要になってきますね。全体的には選挙期間中だけでなく日常的に使いこなしているので政治家アカウントとしては参考になる部分も多いかと思います。
続いて三宅洋平。この方は現時点で政治家ではありませんが、山本太郎と連携して政治活動してたのはご存知の方も多いでしょう。Twitterの使い方としては山本太郎と類似する点も多いのですが、政治活動のみに絞ってツイートしているわけではないので、彼の音楽やビジネスのファンではなく政治活動面のみ支持してる方にとってはやや雑音が多いと感じるかと思います。実際に私も2013年夏の参議院選挙に立候補してたあたりはフォローしてたのですが、大事なツイートは誰かがリツイートしてくれるだろうと、その後はリムってます。リムられるのを防ぐには、発信する情報のジャンルが多岐に渡る場合はフォロワー層を限定させるためにアカウントを分けるというのも一つの方法ではないかと思います。
続いては昨年新潟市長選に出馬した斎藤裕。この方の場合はご本人のアカウント(今はもうないのかな?)よりもそのスタッフが一所懸命ツイートしてたのが非常に印象的でした。市長選では最下位に終わったものの得票では3者拮抗という善戦を繰り広げられたのは、早い段階で明確にBRT反対を訴えていたのが大きいのと同時に、有能なスタッフによるWeb・SNS戦略が支持を広げた一因ではないかと推測します。当選した篠田市長はSNSを一切やらず、次点の吉田孝志はアカウントはあるもののほとんど活用せずといった状況でしたので、尚更でした。ただ、こちらのスタッフさんのアカウントは三宅洋平どころじゃないくらいに雑音が多い(笑)。スタッフに徹して政策や街頭演説情報に絞ればいいものを、どうでもいい雑談レベルのツイートもハンパなくするので、その面で斎藤さんの支持者にすらリムられるという逆効果も生んでいたのではないでしょうか。政治家アカウントの場合はプライベートな個人の面と政治家としての主張は分けた方が無難でしょう。
最後に我らが新潟県の泉田裕彦知事。私が今まで見てきた政治家のTwitterアカウントの中ではダントツで素晴らしいと思うのが泉田知事です。まずは内容。新潟県知事として必要最低限の事務的なものが多いのですが、意見を述べる場合も個人としてではなく知事としてのスタンスが一切崩れず、また、柏崎刈羽原発についてや原子力規制委員会に対する姿勢も一切ブレることなく一貫していて、それ以外の雑音的なツイートや他者のリツイートはほとんどありません。県民第一の姿勢と高い知識に裏付けされた説得力のあるツイートは共感を得ることも多くリツイート率も高めです。さらにツイートの頻度。多すぎてもウザいし、少なすぎると誰も見ないもんですが、この頻度がとても絶妙なバランスで見る側にストレスを与えず、また、タイミング的に見逃したツイートも重要なものはリツイートされるので時間差でタイムラインに現れたりして結果的に知事のツイートは多くの方の目に止まることになります。今日時点でフォロワーが4万3千弱と地方の県知事としては非常に多く、県外のファンが多いのも泉田知事アカウントの特徴です。
こうしてそれぞれを見てみると、政治家さんがSNSをどう活用していくのが効果的なのか、ちょっと見えてくるような気がします。
もちろんTwitterやFacebookだけあればOKということではなく、文字数や公開範囲の限定されるSNSはどちらかといえば補助的な役割で、政策や意見はホームページなりブログなりでしっかり伝える必要があるのは言うまでもありませんし、選挙期間中だけ一所懸命になるのではなく、常日頃からブレない主張を続けるのも大切でしょう。
ローマは一日にして成らず。選挙も選挙期間中だけでは成らず、です。
統一地方選挙までもう日が短いのですが、今からでも早急にWeb・SNS戦略を展開していくのがベターですね。アカウントすら無いなんて論外です(笑)。
あと、候補者ご本人が注意するべき点としては、Twitterのフォロワー数やFacebookのいいね!の数はあまりアテにならないということです。たくさんリツイートされてたくさんいいね!されると自分がと~っても支持を得ているように錯覚するもんですが、それらが全て得票に繋がるとは限りません。SNSで支持してる人が全て自分の選挙区内に住んでるわけではないし、そもそも投票にすら行かない人も多いんですからね。SNSの反応を見て当選間違いナシと確信持ったのに惨敗したって例はいくつもありますので過信は禁物。むしろSNSで見えてない範囲にも支持を集めるような日々の努力が欠かせません。
と、4月の新潟市議会議員選挙に出馬する東区のある方への私なりのアドバイスの意味も含めて今日の独り言でした。
ちゃんちゃん。