今日、7月8日、予定されていた通りに北海道、関西、四国、九州の電力4社が5原発10基の安全審査を申請しました。
先週、泉田知事にコテンパンにやられた東電は柏崎刈羽原発の診査申請を見送り。ま、これは当然ですな。ただ、見送ったのはこれ以上の地元との関係悪化を避けるのが理由で、申請自体を諦めたわけではなく、地元への説明や関係改善よりも再稼働を急ぎたいという思惑は変わってないようですから、今後も虎視眈々と申請・再稼働のチャンスを狙ってくることでしょう。
⇒ <原発>福島出身者、思い複雑…再稼働申請 (毎日新聞) – Yahoo!ニュース
↑このニュースでは4社の地元の方の胸中も語られています。
特に福島から避難されている方々のやりきれない思いを聞くと、あれだけの事故が起きて収束も補償もままならない中で再稼働を急ぐ電力会社には憤りを感じずにはいられません。
一方で審査申請・再稼働を歓迎している方もいらっしゃるわけですが、先週の泉田知事と東電・廣瀬社長との面会で知事が繰り返していた「安全とお金とどっちが大切ですか」という言葉を借りれば、歓迎してる方は「お金の方が大切」ということになるのでしょうか。
福島第一原発のような事故が「必ず」起きる、とは言い切れないにしても、万が一事故が起きれば真っ先に苦境に立たされる、状況によっては生命の危険にさらされるのは原発周辺の住民自身であるにもかかわらず、それでも原発動かしたいという心境は、事故前ならいざ知らず、あの事故を経験した現在においてはどうにも理解不能。
柏崎市長も表面的には東電に対して懸念を示してはいるけど今まで通りに交付金が欲しくてたまらないのはミエミエだし、刈羽村長なんかは諸手を挙げて再稼働熱烈歓迎って感じですしねぇ。
柏崎刈羽原発で7基中1基でも爆発したら刈羽村なんて一瞬で廃村になるってのに。ヘタすりゃ高線量被曝で即死ですよ?
原発はよく麻薬に例えられますけど、一度味を占めてしまうとやめられないもんなんですかねぇ。
さてさて、間もなくやってくる参院選。
原発再稼働推進の自民党はハナっから論外として、連立を組む公明党まで脱原発を打ち出してきてますが、これもなんとなく今回の選挙用のポーズでしかないように感じますね。重要争点である原発政策が異なるならまず連立を解消してから言えって気もします。今や風前の灯と化した維新も形だけは脱原発っぽいですが、大飯原発再稼働も最初は反対していながら水面下ではその場だけのポーズだったのはもはや広く知れ渡っていることですから、維新に約束を守るなんてことを期待する方がアホでしょう。その他の政党も選挙時はいいことしか言わないので、我々有権者はその辺りをしっかり見極めなければいけません(それが難しいんだけど)。
ま、争点はもちろん原発だけじゃないし、有権者それぞれが重要と思う争点で決めてもいい。
ただ、選挙権あるのに選挙に行かないってのはもったいない。
特に20代・30代の投票率が低い現状では組織票に強い自民が圧倒的に有利。これだと支持率20%程度でも過半数取れちゃうんですよ(昨年の衆院選がまさにそれでした)。でも、仮に20代・30代の投票率が90%以上にもなれば自民優勢なんてのも簡単にひっくり返せる。これから社会を担うのは他でもない若い世代なんですから、自分たちが望む政策を自分たちが実現させられるなら持ってる一票も決して無駄ではないんです。
柏崎刈羽原発の再稼働にしたって、泉田知事一人にがんばってもらってどうにかなるもんじゃない。これから新潟で生きていく若い世代にこそ、自分たちが生きる新潟を守るために何ができるか、何をすべきか考えて、行動してほしい。参院選で新潟から誰を送り出すのかだってそれに繋がるんですよ。
新潟の若者が日本の脱原発のイニシアチブとれるようになったら最高にカッコいいと思います。