寝耳に水とは正にこのことでしょうか。
長岡市は以前から12月中に行いたいと言ってた震災瓦礫の試験焼却、いきなり明日やるそうです。しかも試験焼却に使う瓦礫は新潟市の信濃川浄水場に一時保管されていたものの一部。瓦礫が信濃川浄水場から運び出されていたなんて誰も知らなかったし、Twitterでその話を知った市民が栃尾クリーンセンターへ駆けつけた時には既に瓦礫は搬入されていました。
完全に騙し討ちですよ、これ。
普通なら瓦礫を運び出すにも持ち込むのにも市民に告知する方が先であるべきで、一応栃尾クリーンセンター周辺自治会には昨日の時点で話はされていたそうですが、これとて了承が得られてたわけでもないし、やることが余りにも姑息。市長と市民の信頼関係をあれだけズダズダにして大揉めしたくせに、信頼回復どころか自ら更に失墜させるような愚行には開いた口が塞がりません。昨日の富山もそうですけど、どうしてこうも市民を無視して強行ばかりするんでしょうか。
このままだと明日のお昼12時から16時間かけて試験焼却が行われてしまいます。長岡市民は長岡市に抗議すると共に、お子さんや妊婦さんなどは特に充分な自衛策を講じてください。
で、未だに瓦礫焼却の危険性をまるでわかってない新潟5市長には特に見ていただきたい動画があります。
11月21日に亀田清掃センターで行われた市民主催説明会で山本節子さんの講演を聞き、それについては以前このブログでも内容の一部をお伝えしましたが(第5回市民主催説明会)、それとほぼ同じ内容の11月7日に若狭で行われた講演を写真や資料、山本さんの声をわかりやすく編集してくれた動画です。難しい言葉が多いので声だけだと理解するのも大変ですが、これだとかなり理解しやすいかと思います。時間が1時間以上とちょっと長いのですが、残念ながら割愛する箇所がないくらい濃い内容となっていますので、お時間見つけてフルで見てください。
これを見れば、瓦礫焼却がいかに恐ろしい結果をもたらすか子供でもわかるでしょう。私も山本さんのお話を聞くまで自分でもそれなりに知識を蓄えてきたつもりだったのに、それがブッ飛ぶくらい衝撃的でした。危険なのは放射性物質だけじゃない、焼却そのものが危険なのです。
11月29日~30日にかけて行われた大阪の試験焼却では大量のPM2.5が関西に撒き散らされました。その時の状況は大気汚染物質広域監視システム「そらまめ君」のデータで一目瞭然。以前の記事(大阪試験焼却時のPM2.5濃度推移)に貼った測定地図の画像をご覧になればわかるでしょう。PM2.5=放射性物質とは限りませんが、山本さんの講演でも述べられてるように焼却施設からは無数の有害物質がPM2.5となって放出されるのです。関東や北九州などで報告例が相次いだ鼻血などの健康被害、大阪でも既に表に出始めています。⇒「都市伝説では無い!大阪でも鼻血!」147件に及ぶ体調変化の報告を12/20緊急記者会見で発表!|大阪おかんの会のブログ
これでもまだ瓦礫焼却は必要だと思いますか?
三条市の国定市長が今日のブログで瓦礫焼却の補正予算が可決され「これで市民の意思が確定した」などとほざいてましたが、その記事の最後には被災地の様子を見てくれと大槌町ホームページへのリンクが貼ってありました。国定市長はご自身で大槌町ホームページをよくご覧になったのでしょうか。トップページの中ほどにある「災害の記憶を風化させない事業寄付金」というバナーがあります。そこにある「鎮魂の森公園の造成」、まさか国定市長は知らないわけではないでしょう。瓦礫を活用した防潮堤ならば大槌町でも広域でも瓦礫を燃やしてPM2.5化した放射性物質を撒き散らす必要はないし、木質チップに限定した新潟向け瓦礫の選別作業もいらないんです。もちろん全国トップクラスの瓦礫処理単価より圧倒的に低コスト。新潟に持ってくる瓦礫をそのまま防潮堤に使い、今回可決された1200万円もの予算を防潮堤建設支援に使えば、この前起きた大きな余震のように、いつ来るかわからない津波への備えもできるのです。誰も困らないこんなに素晴らしいプロジェクトあるのに、それでもまだ瓦礫焼却するべきですか?
見た方も多いでしょうか。見てなくてもタイトルくらいは聞いたことがあるかもしれません。現在、チェルノブイリ原発事故で何が起きたかを伝えるドキュメンタリー映画「チェルノブイリ・ハート」がGyaO!で無料公開中です。見てない方はこちらもぜひ見て頂きたい。
数年後、数十年後、いつになるかわかりませんが、日本でもこの先同じことが起こる・・・・かもしれない。あまりにもショッキングなんでこのブログでは触れないようにしているんですが、ソレ系で探すとチェルノブイリ・ハートなんてまだかわいいもんだと思うくらい過酷な現実を見ることができます。
不安を煽るつもりはありません。でも現実から目を逸らしていては最後に泣くのは自分や自分の大切な人たちです。原発事故も、瓦礫焼却も、それが何をもたらすのかを知った上で考えてください。